韓国の学生に関するニュース

韓国学生の5.5%が性暴力の被害者
4月21日に韓国・大邱(テグ)で起きた中・小学生による集団レイプ事件が韓国社会に衝撃を与えている中、韓国の社団法人・保健教育フォーラム(以下、保健フォーラム)が、小・中・高校生の性意識実態を調査した結果を4月30日に発表し、注目を浴びている。
 保健フォーラムによると、今回の事件とは関係なく2009年に実施される「保健教育」の基準を定めるため、事前調査の形で行ったものだという。だが、調査の時期がちょうど事件が起きた4月21日と重なり、韓国の子供たちの性意識が伺える貴重な資料となった。
 保健フォーラムは、去る4月14日から22日まで(9日間)世論調査機関・ベストサイト社と一緒に全国小・中・高校生3710人(小学生1265人、中学生1317人、高校生1128人)を調査対象にした(全国の学校が対象)。
 その結果、対象の5.5%(204人)が、セクハラ、性的虐待などを含む性暴行を受けるなどの「被害経験」があることが分かった。また、55人(1.5%)の学生は「加害経験」があると答えた。

 被害経験の内訳は、以下の通り。

  強制的に胸・お尻触ること 31.1%
  性的な冗談 23.3%
  性的内容を含むメール 10.9%
  強制的に口を合わせること 3.1%
  強制的な性関係 1.3%
  その他 31.3%(回答なし、重複回答など)

 また、この性的な行為が行われている場所はほとんど学校だという。

 きれいと言われながら顔を触られた、胸やお尻を触られた、キスされた、強制的な性関係があったと答えた被害者73人中、41.9%が「学校」で被害を受けた。続いて「塾、学校、家に行く途中の道」が20.4%、バス・地下鉄など交通施設の中が7.2%だった。また、塾が6.4%、よく分からない場所が4.2%だった。
 このような被害経験のある学生たちがほとんど大人に被害事実を言わないことも明らかになった。被害者204人中46人の22.5%だけが被害事実を家族や警察、性被害相談センターなどに通報した調査結果が出た。
 韓国では、1994年に制定された「性暴力犯罪の処罰及び被害者保護等に関する法律」によって「性暴力予防教育」(1997年8月22日新設、大統領令)が各学校で義務化された。小学校から高校まで年間10時間の性教育を施行することになっている。
 しかし、この性教育に対しても学生たちは、やや冷めた意見を寄せた。学校での性教育に対し、体系的な性教育を受けていると答えたのが全体の21.2%に過ぎなかったからだ。特に高校生の場合には6.8%にとどまった。性教育自体を受けていないと答えた学生も16.5%に達した。
 相次いでいる子供による性犯罪にどんな影響を受けたか(重複応答)については、

  普段と変わらない 32.0%
  私にも起きるかもと対処方法を考える 31.6%
  1人でいると不安になる 24.3%
  人々が理由もなく疑わしい 22.3%
  エレベーターに1人で乗れない 18.9%
  1人で外に出て行くのが恐ろしい 15.8%
  誰かに声をかけられるのが怖い 5.8%
  あまり眠れない 2.5%
  悪夢に苦しめられる 2.3%
という結果になった。

 今回の調査は、95%信頼水準に標本誤差±1.61%、学校での対象者記入方式で行われた。

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